2010年03月02日

平成22年次 全国教育者研究大会 開催

 『真の教育者をめざして〜心がつながる人間教育を〜』をテーマに教育者教育研究所による「平成22年次全国教育者研究大会」が1月30、31の両日、普門館で開催された。全国から現職教師など約1200人が参加した。


 大会では、北村泰章所長が今年の「年次方針」を発表し、「教育者活動の活性化」「若手教員の育成」などの重点項目を紹介。庭野日敬開祖が同研究所を創立した意義を説明し、教育者一人ひとりが仏教真理に基づくものの見方を養う重要性を示した。


鍵山先生写真.jpg このあと、『ひとつ拾えば、ひとつだけきれいになる』と題し、株式会社イエローハット相談役の鍵山秀三郎氏が記念講演。同社の創業時から実施している地域の清掃活動を紹介し、掃除を通して自らの心を見つめた体験を述懐した。近隣の清掃などの身近な取り組みが、気持ちを穏やかにし豊かな心を育むと強調した。
 さらに、「凡時徹底」という自身のモットーに言及し、一つのことをあきらめずに継続して努力する大切さを力説。17年前に始めた清掃活動の輪が、現在、世界中に広がり賛同者が増えた現状を説明した。「人の喜ぶことを繰り返し実行すれば、必ず周囲の協力と信頼を頂き本当の幸せを感じられる」と述べた。


渡邊理事長写真2010.jpg 31日には、全国代表教育者1名の実践発表に続き、渡邊恭位理事長が講話に立った。
 渡邊理事長は、いじめや学級崩壊など教育問題が多様化している現状から、教育者の果たす役割が一層大きくなっていると指摘。法華経に説かれた「三車火宅の譬え」に触れ、教育者が子供を信じ、それぞれに応じた触れ合いの重要性を示した。
 また、「天上天下唯我独尊」という釈尊の誕生偈に言及。すべての人が等しく尊い存在であり、一人ひとりが仏性を具えていることを認識した上で、「相手の特長を褒め、励まし、子供がみんなを尊重できる教育を目指して頂きたい」と、教育者の活躍に期待を寄せた。

2009年03月01日

創設40周年記念大会を開催

40周年記念大会.jpg 「教育者教育研究所 創設40周年記念大会」が2月8日、『真の教育者をめざして 今、いのち輝くとき〜心の教育のこれから〜』をテーマに普門館で開催されました。来賓として塩谷立文部科学大臣が出席、庭野日鑛会長があいさつに立ちました。全国から現職教師ら約3200人が参加しました。

 

教育者教育研究所(北村泰章所長)は昭和43年、教師自身の人間性の向上と仏教真理に基づいた教育の実現を目指し、庭野日敬開祖の提唱により創設されました。これまで、全国の教育関係者を対象とした学習会をはじめ、各支所や地域ごとのブロックによる研究会や教育相談活動などを通し、さまざまな教育問題に取り組んでいます。式典では、東京佼成ウインドオーケストラのオープニング演奏が行われた後、『真の教育者をめざして』と題した同研究所の歴史などを紹介する映像が上映されました。

次いで、実行委員長のあいさつに続き、実践発表が行われました。

 

090208_746_158.jpg

この後、『"For You"子供達の為に、家族の為に、地域の為に』をテーマに、浄土宗西居院第21代住職の廣中邦充師が記念講演を行いました。廣中師は、非行、不登校などの問題を抱える少年たちを無償で預かる自身の取り組みを紹介し、寺を訪れる親子の多くは家庭に問題を抱えていると指摘。子供に関心を持ち続け、常に相手の心に寄り添うぬくもりのある家庭を築く大切さを強調しました。

さらに、仏教に説かれた譬(たと)えを引用し、人間としていのちを授かることの希少性を説明。両親を通して神仏から授かったいのちに感謝し、喜びの心、人さまの役に立つ心、人さまの幸せを願う心を持って生きることが人間のあり方と訴えました。

来賓祝辞では、文部科学大臣の塩谷氏が登壇し、同研究所が教育界で果たしている役割の大きさに言及。今後、人間性を尊重した教育が一層重要になると話し、同研究所の取り組みの方向性を高く評価しました。続いて、庭野会長があいさつに立ちました。庭野会長は、先月7日に行われた「御親教」式典で、『合掌』『蓮華』の二幅の書き初めを披露したことを紹介。蓮が泥の中で大輪を咲かせるように、人間も苦難を乗り越えてこそ喜びや幸せを感じることができると強調しました。

その上で、教育現場でさまざまな問題を抱えながらも、教えに基づき苦しい経験を糧として自分を成長させていく姿勢の重要性を語り、「仏さまの智慧とは、いわば『明るさ』にあたり、慈悲とは『あたたかさ』といえるのではないでしょうか。教えの実践を通し、仏さまのように優しい人間になっていくことが大事」と述べ、同研究所の取り組みの成果を認めながら、教育者のさらなる活躍に期待を寄せました。

<立正佼成会ホームページより転載>

2008年02月02日

「平成20年次 第37回 全国教育者研究大会」開催

大会写真1.jpg
教育者教育研究所(北村泰章所長)主催の「第37回全国教育者研究大会」が1月26、27の両日、『真の教育者を目指して〜人間教育は家庭から〜』をテーマに法輪閣で開催されました。全国から各教会に所属する現職教師など約600人が参加しました。

教育者教育研究所は昭和43年、庭野日敬開祖の提唱により創設されました。教師自身の人間性の向上と仏教真理に基づいた教育の実現を目的に、全国の現職教師や教育関係者などを対象に学習会や教育相談活動を展開。年間の主要行事である全国教育者研究大会もその一環として開催されています。

1渡邊理事長写真.jpg大会の冒頭、渡邊恭位理事長が本会を代表してあいさつを行いました。渡邊理事長は、現在の日本の繁栄は経済的なものであり、物に支配される考え方が社会生活の規範を崩壊させる原因になっていると指摘。「三つの実践」などを通し、自分のいのちに感謝して相手を思いやることのできる教育を目指してほしいと期待を寄せました。

2北村所長写真.jpg続いて北村所長が同研究所の「平成20年次方針」を発表しました。今年、同研究所は『法華経観に立脚した教師を目指して』を重点項目に掲げ、さまざまな取り組みを決定。教育現場での実践はもとより、まずは教師自身が本会の基本信行を通し自分自身の心をみつめ、ご宝前を中心として、本仏へ祈りを捧げて生活する重要性が強調されました。

3森清範師写真.jpgこの後、『こころ・命』と題し、北法相宗管長で清水寺貫主の森清範師が講演を行いました。森師は、扉を開けて秘仏を拝観する「御開帳」が、煩悩を取り除くと仏性が開顕するという心の構造と酷似していると説明。「一切衆生悉有仏性」という仏教の教えの通り、仏とは心の中に生きており、いのちそのものを指すと解説しました。また、いのちとはこの世に存在するすべてのものの共通点であり、いのちの尊さを説くことは、人種、宗教などあらゆる違いを乗り越え、互いを認め合うきっかけになると強調しました。
さらに森師は、現代は生きている実感やいのちのつながりを認識しづらい社会であると指摘。この世に表れるものすべてが同じいのちを生きていると感じることで、相手が愛おしくなり思いやりの心が生まれてくると述べました。
この後、代表者2人が実践発表を行いました。

4松居先生写真.jpg2日目には、埼玉県教育委員で音楽家の松居和氏が『先進国における家庭崩壊』をテーマに講演しました。松居氏は、アメリカやスウェーデンなどの例を挙げ、福祉サービスが充実することの弊害として、親の養育放棄が顕著になっていると指摘。乳幼児期の子供と触れ合わないことで忍耐力、想像力の低下した人間が増加し、社会のモラルが欠如する一因となっていると説明しました。
その上で相手を思いやり優しく見守る心は、子供と触れることで生まれる「親心」によって育まれると強調。子供を通して家族の信頼や絆を強めることの重要性を語り「子育てに正解はありません。表面の言葉や態度に一喜一憂するのではなく、子供の幸せを願い、祈りを捧げることが大切」と述べました。

このほか、大会では参加者同士の「グループ別話し合い」が行われました。生徒とのかかわり方や職場での人間関係などについて語り合われ、相手の問題点を指摘するのではなく、自分がアドバイスを受け入れる謙虚な姿勢をもつことが大切、など意見が交わされました。
参加者の一人は「大会を通し、受け持つ親子の幸せを願ったかかわりが教育者として大切だと学びました。これからは一層、相手の心に寄り添った対応をしていきたい」と感想を述べました。
2007年02月18日

全国教育者研究大会

「第36回全国教育者研究大会」開催

研究大会ハ真.jpg

『真の教育者をめざして〜自己をみつめ、生徒と心を通わす 学びから実践へ〜』をテーマに教育者教育研究所(河村蓉洞所長)主催による「第36回全国教育者研究大会」が1月27、28の両日、法輪閣で行われました。全国から現職教師など524人が参加しました。

山野井理事長(H19研究大会)大会の冒頭、山野井克典理事長が本会を代表してあいさつ。続いて、河村所長が教育者教育研究所の「平成19年 年次方針」を発表しました。来年、設立40周年を迎える同研究所では2年前から設立者である庭野日敬開祖の精神、願いに立ち返り、教育の原点とは何かをあらためてかみしめる学びに重点をおいてきました。今年はその学びを実践へと移す年と位置づけ、大会ではより一層仏法を基に揺るぎない信念をもって教育に取り組む大切さが強調されました。また新たな試みである、「教育者青梅練成」の開催と2年後に設立40周年記念式典が予定されていることを発表しました。

野口先生20070127.jpgこの後、『教員の研修とは何か〜「他者をどうするのか」の前に、「自分をどうするのか」を〜』と題し、日本教育技術学会名誉会長の野口芳宏氏が講演を行いました。野口氏は、改正された教育基本法に家庭教育に関する条項が盛り込まれたことに触れ、家庭教育、社会教育の重要性を指摘した上で、教育再興のカギを握るのはあくまでも学校教育、教員の質と力であると強調。また、教育公務員特例法に『教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない』と掲げられていることを紹介し、これまで教師が、学力を向上させるための研究や子供たちをいかに善くするかという「他者改善」ばかりを行い、「自己改善」としての自己の修養を怠ってきたのではないかと述べました。さらに、教育が成立するための3つの要素として「信・敬・慕」を挙げ、子供と教師、保護者と教師の間に信頼関係が築かれ、尊敬に値し、慕われる教師でなければ教育は成り立たず、自己の修養、改善が求められると語りました。また自己の修養の手立てとして、「本を通して学び、想像力を高めること」「学ぶ心を持ち続けること」「観を磨く。ものの見方、感じ方、とらえ方を磨くこと」「異に学ぶ。意見の違う人、世代の違う人、職業の違う人など、さまざまな人から学ぶこと」「仲間を選ぶこと」「憧れを持つ。自分の理想、憧れを持ち、近づこうと努力すること」――の6項目を紹介しました。

この後、お二人の先生が実践発表を行いました。

酒井参務(H19研究大会)2日目には、学校法人佼成学園理事長の酒井教雄・本会参務が『法華経に学ぶ教育』をテーマに講演しました。酒井参務は、冒頭、機関誌『佼成』や一般紙の記事を紹介しながら、教師が子供たちに与える影響の大きさについて語り、「教師は子どもたちの未来をも決定づける聖職者であるとの認識が大切」と述べました。
その上で、法華三部経の経文や庭野開祖の著書を引用しながら、釈尊が個性豊かな弟子をたくさん抱え、その千差万別な弟子一人ひとりの仏知見を開かせようと慈悲心をもち、やる気を起こさしめ、相手にふさわしい教化を行ったことを紹介。「その記録集ともいえるのが法華三部経」と説明し、教師が生徒をどのように見て、触れ合っていけばよいかがあますところなく説かれており、教師の教科書として教育現場でも活用できると力説しました。
このほか大会では、参加者同士の「グループ別話し合い」が行われ、現場で直面している問題や事例などについて語り合いました。